運用性の高い特定保険契約の手数料開示、都銀が対応を開始。地銀は反対。

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マイナス金利政策によって銀行の収益性(利ざや)が減少している中で、銀行にとっての大きな収益源となっているのが特定保険契約といわれる運用性の高い保険です。外貨建て保険に代表されるような保険で、元本割れのリスクがありますが、一方で運用性も期待できるような運用商品となっています。

高額な手数料

外貨建て保険に限らず、運用性の高い保険(特定保険契約)についてはその高い手数料が問題視されています。

元本割れリスクのある保険商品で、金融庁によると保険会社が窓口で販売してくれる銀行や証券会社に支払う手数料は円貨建てで1~6%、外貨建てだと4~9%程度になるという。手数料は契約者が支払う保険金が原資になるため、間接的に契約者の負担増につながる。
(引用元: 保険手数料は「きわめて高い」 国会審議に波及 )

 

こうした手数料のしくみは単純に保険会社が銀行(証券会社)などの販売会社に売ってくれたお礼として支払っている手数料です。これが4~9%という水準です。1000万円の保険なら40万~90万円が銀行への手数料として支払われるわけです。

こうした手数料が高すぎるというのが問題点と指摘されているわけです。

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なぜ地銀は手数料開示に反対するのか?

手数料開示は銀行に開示義務を課すという流れに行く予定でした。ところが地銀による反対でとん挫しました。

手数料開示をめぐっては、金融庁の要請を受けた生命保険協会の筒井義信会長(日本生命保険社長)が4月の記者会見で「(手数料を)開示する方向で検討する」と表明し、10月の開示スタートに向けて金融界が動き出していた。
ところが、地銀が春から初夏にかけて「開示対象が銀行や証券会社に限られ、保険代理店などが含まれない」と反対運動を展開したため、金融庁は5月下旬を 想定していた開示のための監督指針改正案の公表を凍結していったん先送り。6月から幅広い手数料開示のあり方の議論を金融審議会で始めた。
(引用元:保険手数料の開示、地銀が反対の裏にマイナス金利)

理由としてはやっぱり売れなくなるというのが大きなところでしょう。保険ショップなどとの競争が厳しくなるという意味もあるようですが、顧客本位という考えからみたら意味がわかりませんよね。

もちろん、保険ショップの手数料も問題だとは思いますけどね。

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都市銀行は今年開示

地銀は拒否していますが、都市銀行は金融庁の指導もあってまずは先鞭をとって公開する模様です。

三菱東京UFJ銀行やりそなグループなど五大銀行が、窓口で販売する外貨建て保険などの手数料を開示する検討に入った。6日に始まった金融審議会(首相の諮問機関)の結論を待たず、年明けにもパンフレットなどで手数料を明らかにする方向だ。自主的な情報開示で透明性を高め、顧客目線の販売をアピールするねらいがある。

 

投資信託の手数料もこうした情報公開を経て手数料が安くなってきたという流れもあるわけで、こうした流れは消費者(投資家)としては大歓迎です。

 

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