一時期と比べて後退していたPTS取引の利用が戻りつつあるのでしょうか。
松井証券は、2018年3月(予定)より、SBIジャパンネクスト証券株式会社が運営する私設取引システム『SBIジャパンネクストPTS(J-Market)』(以下、ジャパンネクストPTS)への注文取次ぎを開始します。
大手ネット証券は2008年ごろにPTS取引を活発化させました、マネックス証券の「マネックスナイター」、カブドットコム証券の「カブドットコムPTS」など。松井証券も「夜市」というサービスを提供していました(いずれもサービス終了済み)。
それで残っていたのはSBI証券「SBIジャパンネクストPTS」だったわけです。
PTS取引が相次ぎ終了となった理由
結局は規模です。
PTS取引でスムーズに取引をするには参加者が必要です。投資家の絶対数(注文数)が少ないと流動性が無く、実際に売買が成立しないか、成立しても金額がおかしくなることが多いわけです。
2008年ごろのネット証券によるPTS取引(夜間取引)の黎明期はその数を満たせなかったわけです。結局は多くがサービス終了となりました。
楽天証券に続き、松井証券も系列を超えてPTSに参加
楽天証券は2017年12月25日に、そして松井証券も2018年3月にSBI証券系列のジャパンネクストPTSに参加します。
いわゆる大手ネット証券であるこれらの会社が別の大手ネット証券系列のサービスに参加するというのはなかなか勇気のいることだと思いますが、顧客(投資家)の利便性のためにやむを得ずといったところでしょうか。
なお、楽天証券は夜間取引部分(ナイトセッション)には参加しませんが、松井証券は夜間取引にも接続する予定なのだそうです。
こうやって取引をする人が増えてくれば、SBI証券としても流動性が向上してより売買しやすくなるという意味でメリットが大きいのでしょう。
がんばれ!ジャパンネクストPTS!